有松絞りについて
伝統なのに、あたらしい。その思いは「絞り」で贈りたい。
風趣に富んだ意匠と心地よい風合いで、私たち日本人に愛され続けてきた有松絞り。その歴史は、いまから400年前、絞り染めの手拭いが創られたことにはじまります。
その後、各工程が分業化され、図案から型彫り、絞り加工、染色、仕上げまで、それぞれ専門の職工たちの熟練の手で改良が重ねられ、現在の100種類以上に及ぶ絞り技法が誕生しました。
有松絞りの素晴らしさは、なんといってもこの「手」が醸し出す味わいにあります。磨きぬかれた匠の技が創りあげる、精緻な模様と独特の風合い。
手づくりゆえに、絞る人の力加減や染色の微妙な差から、まったく同じものを二度と創ることができません。
さらに、絞りの技術も高度で複雑多岐にわたっており、一人で何種類もの技法を駆使することは不可能です。たとえば最も有名な鹿の子絞りも、手結びの鹿の子、突出鹿の子などさまざま。
一人の職工が、一生をかけてひとつの技術を極め、一点一点にその思いを注ぎこむ。一人一芸の意気から、有松絞りは芸術の域にまで達したのです。
手づくりのよさは、着心地にもあらわれています。絞り括った独特の凹凸感が、肌に密着せず、着心地はサラッと爽やか。
見た目にも、いかにも手づくりの味わいが漂う絞りなら、贈るものの心とセンスがまっすぐに伝わります。
久田では有松絞りの伝統の技を受け継ぎながら、現代の感性をとり入れて、多彩なアイテムをお贈りしています。
着物から洋服、ファッション小物、インテリア小物まで、新しい日本の粋を感じてください。
ひとつひとつ丁寧に、しかも素早く糸で括っていく。その手先のあざやかな動きは、まさに熟練の技。この緻密で細かな作業が、絞りを芸術にまで高めました。
何十年ものキャリアを持つ技術者や、伝統工芸士として認定されているよき協力者により久田のしぼりは支えられています。